2008年1月31日木曜日

ビュイック8の挿絵


以下のURL から"From a Buick 8" の挿絵が見られます。

http://www.cemeterydance.com/king/buick8/art/index.html

この挿し絵は、Bernie Wrightson が"The Cemetery Dance Publications" 社版ハードカバーのために描いたもの。これだけを見たら、「回想のビュイック8」ってこんなだったか、と思うことは間違いない。

Bernie Wrightson は他に、「ダーク・タワーⅤ カーラの狼」や「ザ・スタンド」などにもイラストを提供している。右上の画像はアンカット版の「ザ・スタンド」限定サイン入り初版本のサインページ。スティーヴン・キングのサインの下に、Bernie Wrightson のサインが入っている(クリックすると大きくなる。もちろん私の所有物ではなく、Very Fine books のサイトから持ってきた画像です)。他に、映画"The Mist" のクリーチャーデザインも手がけた(らしい)。

2008年1月29日火曜日

日本SF評論賞特別賞にダーク・タワーが!

2007年12月13日、日本SF作家クラブ主催の第3回日本SF評論賞が発表され、評論賞に宮野由梨香さんの<光瀬龍『百億の昼と千億の夜』小論 旧ハヤカワ文庫版「あとがきにかえて」の謎>が、選考委員特別賞に藤田直哉さんの<消失点、暗黒の塔――『暗黒の塔』V部、VI部、VII部を検討する>が選出された。

第3回日本SF評論賞贈賞式に出席された、森下一仁さんのブログ、惑星ダルの日常:アスリート魂によると、
SF評論賞・選考委員特別賞は藤田直哉さんの「消失点、暗黒の塔――『暗黒の塔』Ⅴ部、Ⅵ部、Ⅶ部を検討する」。藤田さんが中学生時代に出遭って感激した スティーヴン・キングの『暗黒の塔(ダーク・タワー)』に関する評論。「言葉によって世界が変わることを信じています」とおっしゃったのが、とても印象的 でした。
この日本SF評論賞受賞作は、早川書房の"S-Fマガジン" に掲載される。第2回の最優秀賞がS-F マガジンの2007年5月号(3/24刊行)、優秀賞が2007年6月号(4/25刊行)に掲載されたので、<『暗黒の塔』>は、2008年6月号あたりで読めるのではないかと思われる。

ちなみに原稿規定は、「400字詰め原稿用紙50枚以上100枚以下」なので短くは無い評論でしょうが、ダーク・タワーの第5部、第6部、第7部は合わせて新潮文庫8冊分。足りたのか。

日本SF評論賞
日本SF作家クラブ
早川書房S-Fマガジン

2008年4月26日追記
スティーヴン・キングの話|「消失点、暗黒の塔」SFマガジン2008年6月号

Stephen King at 60: Bangor author talks politics, health, and his new book


2008年1月19日、スティーヴン・キングのインタビュー記事が"Bangor Daily News" に掲載された。記事のタイトルは、
Stephen King at 60: Bangor author talks politics, health and his new book。右の写真は(クリックすると大きくなるが)、"Duma Key" アメリカScribner社版のカバー画にキングの写真を重ねたもの。

記事の中身をいくつか紹介すると、
人間60歳になると自分がもう中年とはいえない、ということを認めざるを得なくなる。わたしが鏡のなかに見る自分は今まで見てきたのとおなじ自分だ。わたしはまだそこにこどもの姿を見る。だが他人にはもっと年取った人間に見える。わたしが映画館に行ったときは、売り場の女性が「高齢者割引を使うか?」と訊いてきた。それは何歳から適用されるのか聞くと、「65歳から」だ。「じゃあ、まだだね。ありがとう」と答えたよ。

そりゃもう若くは無いけど、65歳かも、と思うほど年取ってるようには見えないが。

キングは現在、バンゴア地域で暖房を必要とする人たちへの慈善活動をしている。それが「そこに穴のあいたバケツに水を注ぐようなもの」だとしても。キングは自分の才能がもたらした幸運に感謝していて、「わたしはFranklin’s Laundry"で時給1ドル60セントで働いていた事を覚えている。だから、なんであれ誰かを助ける事が出来るのはすごい事だ」と話した。

キングが若い頃は苦労して、キャリーが売れる前は、「もう、作家になろうなんて馬鹿な考えはやめよう」
と思っていたわけですが、世界で最も売れる作家の1人になったいま、こうして富を使ってくれるのはファンの一人としてうれしくおもいます。

また、民主党の上院議員候補、およびオバマ大統領候補の応援を応援しているという話のあと、この記事でも新しい短編集の話になります。これによると、キングは短編集を、"come out this fall or next winter." ごろ出したいと考えているようです。以前の米TIMEとのインタビュー"King's New realm" では、「今年の秋か来年の春」と、少し半端な時期が示されていましたが、とりあえず2008年10月頃から2009年3月頃までに、ということでしょうか。

最後にキングはふたたびメイン州を舞台にした長編を書いているそうです。

(2008年2月8日追記)短編集は、2008年2月6日、スティーヴン・キングのオフィシャルサイトに正式なタイトル"Just Past Sunset" が掲載されました。詳しくは、スティーヴン・キングの新しい短編集"Just Past Sunset" をどうぞ。

2008年1月28日月曜日

"The Mist" ドイツで初登場第5位! "1408" はフランスで初登場4位!

スティーヴン・キング著「」が原作の映画 "Stephen King's The Mist" は、2008年1月17日からドイツで公開され、週末の興行成績は第5位だった。上映館数は248、興行収入は795,412ドルだった。1位は「アイ・ アム・レジェンド」。その他ランキングは Germany Box Office January17-20, 2008 を参考してください。

また、先日お伝えしたとおり("Stephen King's The Mist" 韓国で公開 初登場第4位!)、"The Mist" は現在、韓国でも公開されているが、韓国公開2週目は第7位だった。

"The Mist" は、昨年11月21日にアメリカで公開されてから、今日(2008年1月27日)までに以下の国で公開されている。参考までに、Box Office Mojo から"The Mist" の各国での興行成績を付記する。(最高順位のみ、また他の国でも公開されているかもしれないが、Box Office Mojo に記録がある分という事です。)

Russia 2007年11月22日公開
3位 1,034,762ドル 11/22-11/25

Ukraine 2007年11月22日公開
4位 79,316ドル 11/22-11/25

Greece 2007年12月13日公開 
3位 225,756ドル 12/13-12/16

Lithuania 2007年12月14日公開
4位 27,128ドル 12/14-12/16

Latvia 2008年1月4日公開
5位 15,559ドル 1/4-1/6 

South Korea 2008年1月10日公開
4位 1,406,546ドル 1/11-1/13
7位 563,546ドル 1/18-1/20

Iceland 2008年1月11日公開
3位 28,405ドル 1/11-1/13

Germany 2008年1月17日公開
5位 795,412ドル 1/18-1/20

というわけでどの国でも1位ならず。

また"1408" が1月16日からフランスで公開され、週末(1・16-1・20)の興行成績は、4位だった。さらに、フランスでは、来月2月27日に"The Mist" の公開が予定されており、1ヶ月のあいだに"1408" と "The Mist" がたてつづけに公開されるという羨ましい状況にあるようです。


ちなみに、上の"The Mist" の各国の順位を作成するために参考にしたこのページの、"Japan" "Release Date" からは5月10日公開と考えたくなるけど…。どうせまた違うな。"1408" のページには、"Japan" の情報がないぶん、IMDb の"Release Date" よりは信頼できそうだけど。

ANAホテルズ

2008年1月27日日曜日

キング原作映画「マングラー」無料配信中!

スティーヴン・キングの短編「人間圧搾機」が原作の映画「マングラー」が2008年1月15日から、GYAOで無料配信されている。監督はトビー・フーパー。配信期間は3月15日まで。以下、Gyao より。

ホラー界の帝王スティーヴン・キングの短編小説『人間圧搾機』を映画化。『悪魔のいけにえ』で世界中に衝撃を与えた トビー・フーパーが監督を務め、人間を襲う洗濯用プレスマシーンの恐怖を描いています。『エルム街の悪夢』シリーズのフレディ役で有名なロバート・イング ランドが工場長役で出演。

ニューイングランド州ライカーズ・バレーのブルー・リボン洗濯工場では、巨大なマングラー(洗濯用プレス機)が使用 されていた。だがある日、工場経営者ガートレー(ロバート・イングランド)の姪シェリーの血がマングラーに飛び散る事故が発生。それ以来マングラーは人間 を襲う怪物となってしまう。事件に危険な臭いを感じたハントン刑事は捜査に乗り出すが…。

監督:トビー・フーパー
原作:スティーヴン・キング
脚本:トビー・フーパー、スティーヴン・ブルックス
音楽:バーリントン・フェロング
出演:ロバート・イングランド、テッド・レヴィン、ヴァネッサ・パイク
1995年 / アメリカ

Gyao:映画「マングラー」字幕版
Gyao:映画「マングラー」吹き替え版

映画「マングラー」の原作短編小説「人間圧搾機」は、スティーヴン・キング著「ナイトシフトvol.1深夜勤務」所収。

Amazon.co.jp:ナイトシフト 1 深夜勤務

'Duma Key' finds Stephen King stepping into his own life" -USA TODAY

スティーヴン・キングのインタビュー記事がUSA TODAY で公開された。記事のタイトルは、"'Duma Key' finds Stephen King stepping into his own life"


「郵便受けぐらい大きなツララだね」というのが、「あなたの小説でもっとも恐ろしいシーンは何か?」と尋ねられたときのキングの答え。ただ、これはキングが実 際にあったことを答えたんですね。キングがこの大きなツララを見たのは、コーギー犬のMarloと、氷雨の中、散歩していたときのことで、木からこのつららが、Marlo の近くに落ちてきた。犬に直撃していたら、死んでたかもしれないデカイ氷柱が。で、家に帰ると、妻のタビサに、「いったいなんでこんな所で過ごすんだ」と 話し、これがきっかけで(冬は)フロリダに行くことになった、という話から記事は始まる。


記事は、キングの1999年の事故と、"Duma Key" の主人公、エドガー・フリーマントルの相似(片腕を失うなど、キングよりひどい事故にあう)にふれた後、キングが"Duma Key" を書くきっかけになった出来事の話に移る。

そ れは5年前の事、フロリダでの散歩中、「Caution: Children.子供に注意」の警告(たぶん)を見たとき、突然「手を繋いだ2人の死んだ少女」のイメージが浮かんできた。キング は書き止めはしなかったが、そのイメージはいつまでも消えることなく心の中に居座り続け、"there could be a story here." と常に語りかけてきたらしい。

この2人は、キングがイメージしたそのままでは"Duma Key" に出てこないが、「あのイメージが私をスタートさせたんだ」とキングは語っている。


また、"Duma Key" はフロリダが舞台になったキングの初めての作品だが、キングはフロリダを舞台に書く事をためらったようだ。というのも、「フロリダで育ち、自分よりここの事を良く知っているいい作家がたくさんいるから」、と。だから、"Duma Key" では、主人公のエドガー・フリーマントルを、別の場所(ミネアポリス)からの移住者である、という設定にした。そうすれば、「彼はわたしと同じアウトサイダー」だから。


ここで記事は、"Duma Key" の話から外れて、批評家の話に移る。キングは、"Duma Key" のレビューの多くが好意的であることを認めてこう述べている。「最近では、多くの批評家がわたしの作品を読んで育ってきた。私の書いたものすべてを酷評してきた古い批評家たちの大部分は、もう既に引退したか死んでいる。若いときにわたしの作品を読んだ新しい世代の批評家達は、より共感的な読者のようだ。」


記事は、ジョー・ヒルオーウェン・キングに 「自分達の事をあまり話さないで欲しい」と頼まれているという話、また2003年に受賞したthe National Book Awards にふれたあと、キングの次の本が短編集になるだろうと紹介している。この短編集の話は以前"2008年秋に新しい短編集か?"でも触れたが、タイトルは依然として決定していないようで、キングはこの短編集を、Unnatural Acts of Human Intercourse と呼びたいようです。

しかし、「手を繋いだ2人の少女」とは、"Duma Key" のポスターコンテストの最終選考に残ったMark hammermeister のポスターデザインはピッタリじゃないか。

(2008年2月8日追記)短編集"Unnatural Acts of Intercourse" は、2008年2月6日、スティーヴン・キングのオフィシャルサイトに正式なタイトル"Just Past Sunset" が掲載されました。詳しくは、スティーヴン・キングの新しい短編集"Just Past Sunset" をどうぞ。